はじめに
OCI には、テナンシ内のすべての API コールを自動記録する 監査 (Audit) サービス が標準搭載されています。しかし「ログが溜まるだけでは意味がない」と感じることはないでしょうか。
今回は公式チュートリアルに沿って、サービス・コネクタ・ハブ と 通知サービス を組み合わせ、「バケットが作成されたらメールで通知する」仕組みを構築します。所要時間は約20分です。
📄 この記事は2回に分けてお届けします。
– Vol.1(本記事):サービス・コネクタ・ハブの概要と作成手順
– Vol.2:動作確認と拡張モードを使った高度なフィルタ設定
サービス・コネクタ・ハブとは
サービス・コネクタ・ハブは、OCI の複数サービス間のデータ連携をノーコードで実現するサービスです。「ソース → (タスク) → ターゲット」という構成でサービスを繋ぎます。
今回はソースに「ロギング(監査ログ)」、ターゲットに「通知」を設定します。コードを一切書かずに監視・通知の仕組みが完成するのが最大の魅力です。
なお、事前準備として、メールを受信できる トピック と サブスクリプション が作成済みである必要があります。監査サービス自体はテナンシ開設時にデフォルトで有効なので、別途の有効化は不要です。
構築する仕組みの全体像
監査ログ (_Audit)
↓
サービス・コネクタ・ハブ(ログフィルタ:Bucket – Create)
↓
通知サービス(トピック → サブスクリプション)
↓
メール受信
サービス・コネクタ・ハブを作成する
-
OCIコンソールの左上のナビゲーションメニューから
-
Observability & Management(オブザーバビリティおよび管理) を選択します。
-
Connectors(コネクタ) をクリックします。
-
コネクタの作成」をクリックします。
次の内容で設定します。
基本情報
|
No |
項目 |
設定値 |
|
1 |
コネクタ名 |
Audit2Notifications(任意) |
|
2 |
説明(オプション) |
バケットが作成されたらメールで通知する(任意) |
|
3 |
リソースコンパートメン |
任意のコンパートメン |
|
4 |
ソース |
ロギング |
|
5 |
ターゲット |
通知 |
ソースの構成
|
No |
項目 |
設定値 |
|
1 |
コンパートメント名 |
取得したいログが保存されているコンパートメントを選択 |
|
2 |
ログ・グループ |
_Audit |
|
3 |
ログ |
(ログ・グループが_Auditの場合、選択不要) |
|
4 |
サブコンパートメントに _Audit を含める |
必要に応じてチェック |
ログ・フィルタ・タスク(フィルタ1)
|
No |
項目 |
設定値 |
|
1 |
フィルタ・タイプ |
イベント・タイプ |
|
2 |
サービス名 |
Object Storage |
|
3 |
イベント・タイプ |
Bucket – Create |
※過去6時間にオブジェクトストレージを作成している場合、右側のリンクから該当のログを確認することができます※
「+別のフィルタ」をクリックしてフィルタ2を追加します。
ログ・フィルタ・タスク(フィルタ2)
|
No |
項目 |
設定値 |
|
1 |
フィルタ・タイプ |
属性 |
|
2 |
属性名 |
oracle.compartmentId |
|
3 |
値 |
監視対象コンパートメントの OCID |
コンパートメントの OCID は Identity & Security → コンパートメント から確認できます。
※ターゲットの構成の前に「タスクの構成」がありますが、今回は飛ばして問題ないです※
ターゲットの構成
|
No |
項目 |
設定値 |
|
1 |
コンパートメント |
通知先の設定(トピック)を配置しているコンパートメントを選択 |
|
2 |
トピック |
事前作成済みのトピック |
|
3 |
メッセージの書式 |
フォーマットされたメッセージの送信 |
|
4 |
ポリシー |
通知への書込みを許可するデフォルト・ポリシーの自動作成 |
|
5 |
コネクタ・ハブのログ |
デフォルトは無効。必要に応じて有効化。(コネクタ・ハブ作成後でも変更可能)メトリックについては参考リンク参照 |
設定後、「デフォルト・ポリシーを作成します」という確認が表示されます。これはサービス・コネクタから通知サービスへの書き込み権限を自動付与するものです。「作成」をクリックして完了です。
まとめ
Vol.1 では、サービス・コネクタ・ハブの概要と基本的な作成手順を紹介しました。ノーコードでサービス間連携が組めること、IAM ポリシーが自動生成されることが大きなポイントです。
Vol.2 では実際に動作確認を行い、拡張モードを使ったより高度なフィルタ設定も紹介します。


