はじめに
これまで、OCI関連の記事を起稿する際には、いつリリースされた機能なのかという情報は リリースノート を元にして掲載させていただいておりましたし、記事化する際にも、なるべく新機能をご紹介するべくリリースノートをチェックするようにしていました
今回、ご紹介する内容は記事執筆時点(2022/12/07)でリリースノートに記載されていませんが、オラクル倶楽部様 (@ora_club) が ツイート されていましたのでご紹介させていただければと思います
Migration from Intel X7 to AMD E4 Shape
これまで、Intel CPUのシェイプを使用して作成されたBase Database Serviceのインスタンスは同じCPU系統、Intel X7系のシェイプの場合は、VM.Standard2系しか変更することができませんでした
しかし、本リリースにより Intel X7系のシェイプであれば、 AMD E4 のフレキシブル・シェイプへ変更することが可能になり、 フレキシブル・シェイプならではの柔軟なニーズに応えられるようになりました
前提条件や制限、特筆事項など
シェイプの変更を行うにあたり、ドキュメント に前提条件や制限が記載されていますので、いくつか抜粋したいと思います
- 複数ノードのDBシステムではローリング方式で実行されるため、ダウンタイムなしでシェイプを変更できます
- DBシステムおよびデータベースが「使用可能な」状態で、再起動が可能であること
- 以下のOracle Databaseバージョン以上であること
- 21.6.0.0.0
- 19.15.0.0.0
- 12.2.0.1.220418
- 12.1.0.2.220419
- Oracle Database 11.2および18cのOracle Databaseバージョンは移行できません
- Intelベースの2.Xからのみ移行でき、OCPU数は移行後に変更可能になります
- 移行後はIntel系シェイプへ戻すことはできません
- 移行後は古いバックアップをリストアすることはできません
- メモリーサイズはOCPUごとに16GBが割り当てられます
- ネットワーク帯域はOCPUごとに1Gbpsが割り当てられ、最小1Gbpsから最大40Gbpsまでが割り当てられます
- 理論上のIOPSはOCPUごとに16kの理論上の最大IOPSが割り当てられ、最小16Kから最大640Kまでの理論上の最大IOPSが割り当てられます
- 理論上のIOPSはストレージサイズにも依存するため、OCPU数のみで算出することはできません
移行方法
移行はとても簡単な手順となっており、DBシステムの詳細画面でシェイプの変更より行うことができます
と、変更手順自体は非常に簡単にフレキシブル・シェイプに変更することが可能となっています
まとめ
今回、AMD系のフレキシブルシェイプへの移行機能をご紹介致しました
Intel系シェイプでは、OCPU数が1, 2, 4, 8, 16, 24と固定で選択するしかありませんでしたが、フレキシブルシェイプであれば、1OCPU単位で変更できますので、ワークロードにあわせて柔軟に選択し、コストを最小限に抑えることができるのではないでしょうか
また、コンピュート・サービスでは、VM.Standard3.FlexというIntel系のフレキシブルシェイプがありますので、今後の機能拡張次第ではIntel系でもフレキシブルシェイプが利用可能になるかもしれません