CLI で Autonomous Transaction Processing のスケール操作を行う

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Oracle Cloud の Autonomous Transaction Processing(ATP)の利点の一つでもありますが、CPUコア数及びストレージのスケールアップ・ダウンを無停止で行う事ができます。
コンソール画面からも簡単にスケール操作を行う事ができるのですが、今回は Oracle Cloud Infrastructure CLI を使用してスケール操作を行ってみたいと思います。

Oracle Cloud Infrastructure CLI のインストール方法はこちらをご確認下さい。

目次

CPUコア数の変更

まずは、操作対象とする インスタンス名「ss-atp01」のインスタンス情報を確認します。

以下のように出力項目を設定しています。

出力項目 項目説明
1.Name インスタンス名
2.OCID インスタンスのOCID
3.CPU-CORE CPUコア数(※)
4.STORAGE ストレージ容量(TB)
5.AUTO-SCALE 自動スケールの有効化(true:有効/false:無効)

※リファレンスやコンソール画面上では「CPUコア数」と記載されていますが、Oracle CloudでCPU1つの物理コア相当にあたる「OCPU数」と同義です。

コンソール画面上でも、同様の情報を確認できます。

それでは、CPUコア数を「1」→「2」に変更してみます。
ATPの構成は oci db autonomous-database update で変更できます。CPUコア数は --cpu-core-count パラメータで制御します。
ATPを操作する autonomous-database に対して、Autonomous Data Warehouse Cloud(ADW)では autonomous-data-warehouse を使用しますので、誤りのないようご注意下さい。

実行後にコンソール画面を確認すると、ライフサイクル状態が「スケーリング進行中」になっています。

40秒程度で完了し、CPUコア数が 2 に変更されました。

CLIで確認してもCPUコア数が 2 に変更されています。

ストレージ容量の変更

--data-storage-size-in-tbs パラメータを指定して、ストレージを「1」(TB) →「3」(TB) に変更してみます。

2分程度でスケール操作が完了し、3 TB に変更されました。

CLIでも変更されている事を確認します。

自動スケーリングの有効化・無効化

--is-auto-scaling-enabled パラメータを指定して、自動スケーリングを「有効」にしてみます。

30秒程度で完了し、自動スケーリングが有効になりました。

CLIでも変更されている事を確認します。

まとめ

CLIでスケール操作を行う事でスケジューラや cron を使用して、アクセス数が多く負荷が高くなる時間帯にスケールアップ、逆に負荷の少ない時間帯にはスケールダウンをする事で、コストの軽減が見込めます。
冒頭に記載した通りスケール操作は無停止で制御できるので、有効に活用して安定したパフォーマンスを発揮させましょう。
今後、スケール操作による性能の変化についても検証し、本ブログで紹介していきたいと思います。


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