TiDBワークショップを開催
2026年5月21日(木)、PingCAP 株式会社様をお招きし、弊社社内で TiDB ワークショップを開催しました。
本ワークショップは、弊社サービスにおけるTiDB 導入を見据え、部内メンバーの製品理解を深めることを目的としたものです。
TiDBは、MySQL 互換を持ちながら複数サーバへデータを分散して処理できる分散型データベースで、従来の MySQL では難しかったスケールアウト構成を取りやすい点が特徴です。
弊社では、これまで30年にわたり MySQL を取り扱ってきた背景があり、MySQL 互換のTiDBはしっかりと抑えておきたい製品の一つ。
サービスデザイン部・DB部・営業チームを中心にオフライン/オンラインあわせて約20名以上参加し、会場は終始活気のある雰囲気でした。

挨拶は 成田 優隆 氏(株式会社パソナデータ&デザイン データテクノロジー本部 データベース部部長)
講師紹介
今回、講師として登壇頂いたのは PingCAP株式会社 山﨑 由章 氏です。
山崎氏とは、日本オラクル MySQLチームに所属していたころからお付き合いがあり、弊社が運営に携わるMySQL HeatWaveコミュニティ「HeatWavejp」 の運営メンバーとしてもご活躍頂いていました。
今回はその膨大な知見を活かし、MySQL とTiDBの違いについても触れてもらいながら講義を行っていただきました。
講師:山﨑 由章 氏(PingCAP株式会社)
TiDBアーキテクチャからハンズオンまで実践的な内容を学習
本ワークショップは4時間という時間の中で、ハンズオンを含めた講義を実施しました。

ワークショップ前半
ワークショップ前半では、TiDB のアーキテクチャや事例紹介、TiDB Labs を利用したハンズオンなどを通して、TiDBへの理解を深めました。
- TiDB 概要
- 事例紹介
- TiDB Cloudについて
- TiDBアーキテクチャ
- TiDB Labsを使ったハンズオン
TiDB Labs という学習サイトを使ったハンズオンでは、通常の MySQL と同様の操作感で TiDB へ接続できることを確認したり、自動シャーディングによってデータが自動分散される仕組みについても実際に確認することができました。
TiDB Labs を使ってみた所感ですが、非常に使いやすく、効率的にTiDBを学習できる環境であることを実感しました。
演習が入門、中級などレベルごとに用意されているので、まずは触ってみたいという方だけでなくTiDBについて実践的な理解を深めていきたい方にもおすすめです。
個人用アカウントを作成すると5クレジット無料で付与され、クレジット枠内で自由にワークショップを体験できるので、興味のある方はぜひ体験してみてください!
ワークショップ後半
ワークショップ後半は実運用を見据えたより実践的な知識を学ぶことができました。
- 移行パターン
- タウンタイムごとのDB移行パターン
- Change Feed(変更データを別環境へ連携する仕組み)
- メトリクス監視
- TiDB Cloud Console
- TiDB Cloud Clinic(TiDBクラスタ向けの診断サービス)
- TiDB独自拡張機能
- TTL(Time to Live)
- Auto Random / Auto Increment
- AS OF TIMESTAMP句
- トランザクションとロック
- TiDBではギャップロック、ネクストキーロックは取得しない
- オンラインDDLの仕組み
- 統計情報の運用、実行計画
- TiDB Cloudの運用
- どのような場合にスケールすべきか?
- パフォーマンスチューニング
- ホットスポットを避ける(特定ノードへアクセスが集中する状態)
- こんな要件の時、Primary Key や Index 設計はどうするべきか?
このほかにも、多数の実践的なテーマについて解説いただきました。
また講義中は Slido を利用したQ&Aセッションも実施され、なんとPingCAP株式会社 日本法人CTO 林 正記氏にも直接ご回答いただきました。
通常のワークショップ以上に深い技術的ディスカッションが行われ、参加者にとって非常に学びの多い時間となりました。
講義全体の所感
本ワークショップではTiDBの概要紹介にとどまることなく、分散DBとしてのアーキテクチャや内部動作についても踏み込んだ解説があり、「内部構造がこうなっているため、このようなチューニングを行う」といった実運用を見据えた知識を学ぶことができました。
MySQL互換のためMySQLライクなユーザとしては移行コストを最小限に抑えられつつも、 一部MySQLとは異なる仕様や制約もあるため、利用できない機能や内部実装の違いについても言及いただきました。
MySQLユーザの私個人としては、TiDBにおけるオンラインDDLの仕組みが非常に印象的でした。
TiDBでは、オンラインDDL実行時にDDLがメタデータロック待ちとなっても、後続のDMLへ影響を与えない設計となっています。
ワークロードへの影響を抑えながらDDLをバックグラウンド実行できる点は、運用面でも大きなメリットだと感じました。
懇親会
ワークショップ終了後は、オフライン会場にて懇親会も実施しました。
技術的なディスカッションや活発な質問が続き、TiDBについてさらに深い交流を行うことができました。

今後もTiDBへの理解を深めながら、より良いサービス設計・提案に活かしていきたいと思います!
当社では、MySQL/TiDBをはじめとしたデータベース導入・運用支援を行っています。
MySQLからの移行検討や、分散DBを活用したスケールアウト構成にご興味のある方は、お気軽にご相談ください。


