MySQLは世界中で利用されている人気のデータベースですが、商用環境ではサポートや追加機能が求められることも多いです。本記事では、MySQL Standard Editionの特徴、価格、導入方法、他エディションとの違いについて詳しく解説します。
MySQL Standard Editionとは?
MySQL Standard Editionは、MySQLの商用ライセンスの一つで、商用サポートを受けながら利用できるエディションです。無料のCommunity Editionと機能面ではほぼ同等ですが、Oracleの有償サポートが含まれるため、安定運用を求める企業に適しています。
MySQL Standard Editionの主な特徴
- 商用環境向けのMySQLエディション
- 公式サポート付き
- Community Editionと機能は同等
- 低コストでMySQLを利用可能
MySQL Standard Editionの特徴
MySQL Standard Editionの最大の特徴は、商用環境での安定運用を可能にするサポート体制です。
商用サポートが付属
MySQL Standard Editionでは、Oracle社の技術サポートを利用できます。データベース運用中に発生するトラブルの相談や、最新バージョンのアップデート情報を受け取ることができます。
無償版(Community Edition)とほぼ同じ機能
Community Editionと基本的な機能は同じですが、商用サポートを受けることで、長期的な安定運用が可能です。
他エディションとの違い
MySQLには主に無料のCommunity Edition、Standard Edition、Enterprise Editionの3つのエディションがあり、さらに高可用性に特化した「MySQL Cluster Carrier Grade Edition (CGE)」も存在します。それぞれの違いを比較します。
機能 | MySQL Standard Edition | MySQL Community Edition | MySQL Enterprise Edition | MySQL Cluster CGE |
商用ライセンス | ✅ | ❌ | ✅ | ✅ |
公式サポート | ✅ | ❌ | ✅ | ✅ |
高可用性・監視機能 | ❌ | ❌ | ✅ | ✅ |
セキュリティ機能 | ❌ | ❌ | ✅ | ✅ |
監査ログ機能 | ❌ | ❌ | ✅ | ❌ |
自動バックアップ | ❌ | ❌ | ✅ | ❌ |
Community Editionとの違い
- ライセンス: Standard Editionは商用ライセンスが必要。
- サポート: Community Editionは自己解決が基本だが、Standard Editionは公式サポート付き。
Enterprise Editionとの違い
- 機能: 高可用性、セキュリティ、バックアップ機能はEnterprise Editionのみ。
- 価格: Enterprise Editionの方が高価。
Cluster CGEとの違い
- 特徴: 特徴: Cluster CGEは高可用性とスケーラビリティに特化しており、大規模な分散環境向け。MySQL NDB Cluster専用のエディションです。
MySQL Standard Editionの価格・ライセンス
MySQL Standard Editionの価格は、年間ライセンス契約に基づきます。
価格の概要
- 1-4ソケット・サーバー: 約364,870円(税込)
- 5ソケット以上のサーバー: 価格要問い合わせ
ライセンスの種類
- 年間サブスクリプション制
- MySQL公式サイトまたは認定パートナー経由で購入可能
無料試用版はある?
MySQL Standard Editionには、無料試用版は提供されていません。無償で試したい場合は、MySQL Community Editionを利用しましょう。なお、SEとCE/EEのmysqld本体は同じコードベースを使用しています。これは、CEがGPLv2ライセンスで提供されており、SEやEEがそのコードを基にしているためです。
MySQL Standard Editionのサポート情報
MySQL Standard Editionは、Oracle社が提供する商用データベースソフトウェアであり、24時間365日のサポートを受けることが可能です。このサポートにより、技術的な問題や運用上の課題に迅速に対応できます。
サポート内容
- 24時間365日のサポート:いつでも技術的な支援を受けることができます。
- 無制限のサポートインシデント:問い合わせ回数に制限がなく、安心してサポートを利用できます。
- ナレッジベースへのアクセス:豊富な技術情報やドキュメントを参照できます。
- メンテナンスリリース、バグ修正、パッチ、アップデートの提供:最新の機能やセキュリティ更新を適用できます。
このサポート体制により、MySQL Standard Editionの導入・運用において、安心してデータベース管理を行うことができます。
導入を検討すべき企業・ユースケース
MySQL Standard Editionは、以下のような企業におすすめです。
商用サポートが必要な企業
MySQL Community Editionでは自己解決が求められるため、サポートを必要とする企業にはStandard Editionが適しています。
顧客向けのサービスを提供する企業
エンタープライズ環境では、MySQLの安定運用が必須です。Standard Editionを導入することで、迅速なサポートを受けられます。
利用時の注意点
MySQL Standard Editionを利用する際に注意すべきポイントを紹介します。
ライセンス契約に関する注意
- 契約違反を防ぐため、利用規約を必ず確認
- 商用環境での利用はCommunity Editionでも可能ですが、Standard Edition以上のライセンスでは、公式サポートが付属し、EEでは高可用性やセキュリティ機能、自動バックアップなどが追加されます。
エディションの選択ミスに注意
- 高可用性や高度なセキュリティ機能が必要ならEnterprise Editionを選択
- コスト重視ならCommunity Editionを検討
まとめ
MySQL Standard Editionは、商用サポートを受けながらMySQLを安定運用したい企業向けのエディションです。
MySQL Standard Editionのポイント
- 無料のCommunity Editionとほぼ同じ機能
- 公式の商用サポート付き
- 高可用性・監視機能はない
- 年間サブスクリプション制(約364,870円/年)
導入を検討する際は、自社の用途に合わせて最適なエディションを選択しましょう。
まだ悩まれている方やほかの商用ライセンスについても詳しく知りたいという方は、以下の記事もご覧ください。
MySQLの商用利用ライセンスとは?無料版と有料版の違いを解説
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無料のCommunity Editionを利用しつつ、当社が提供する手厚い有償サポートを組み合わせるプランです。Oracleの公式サポート付き商用版よりもコストを抑えられるため、予算を重視する企業様にも適しています。
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