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MySQL HeatWave を ECPU モデルに変更してみた

はじめに

Oracle Cloud Infrastructure (OCI) で提供されている MySQL HeatWave で、新しい課金モデルである ECPU (Elastic CPU) が利用可能となりました。本記事では、ECPU 課金モデルの概要と、既存の OCPU (Oracle CPU) 課金モデルから ECPU 課金モデルへの変更手順を紹介します。

MySQL HeatWave ECPU課金モデルとは

ECPU 課金モデルは、MySQL HeatWave の新しい課金方式です。ECPU 課金モデルを選択することで、CPUアーキテクチャに依存せずに利用することが可能となります。従来の OCPU 課金モデルのみの MySQL HeatWave と比べ、以下の特徴があります。

  • ECPU と OCPU のどちらかの課金モデルを選択することができます。
  • Autonomous Database (以下 ADB) のECPU課金モデルとは異なり、ECPU と OCPU の間でシェイプの変更が可能です。
  • ECPU の最小単位は 2 で、2/4/8/16/32/48/64/256 とスケーリングが可能です。
  • すべての ECPU シェイプで HeatWave クラスタがサポートされています。

詳細については、MySQL HeatWave サポートされているシェイプ をご参照いただければと思います。
また、 ADB におけるECPU課金モデルについては、Autonomous Database を ECPU モデルに変更してみたをご参照いただければと思います。

ECPU と OCPU の構築手順の比較

OCI コンソールで新しい MySQL HeatWave DB システムを作成する際、「ハードウェア構成」の項目で課金モデルを選択します。HeatWaveの有効化は、HeatWaveクラスタを利用しない場合は、チェックを外しても構いません。

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ECPUシェイプの構築

ECPU 課金モデルの場合、メーカーやモデルの選択は不要です。また、すべてのシェイプで HeatWave クラスタがサポートされています。リードレプリカは 8 ECPU 以上から利用可能です。なお、2024年3月現在、デフォルトでECPUシェイプが選択されています。

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OCPUシェイプの構築

OCPU 課金モデルの場合、CPU ベンダー (AMD または Intel)、バージョン等を選択する必要があります。リードレプリカのサポートは、4 OCPUからとなります。

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2024年3月現在、OCPU課金モデルでHeatWave クラスターに対応しているシェイプは以下の通りです。

名前 OCPU メモリー・サイズ 最大ネットワーク帯域幅
MySQL.HeatWave.VM.Standard.E3 16 512GB 16Gbps
MySQL.HeatWave.VM.Standard 16 512GB 16Gbps
MySQL.HeatWave.VM.Standard.E3 128 2TB 40Gbps
MySQL.HeatWave.BM.Standard 128 2TB 40Gbps

OCPU から ECPU への変更手順

既存の OCPU 課金モデルから ECPU 課金モデルへの変更手順は以下の通りです。

  1. MySQL HeatWave の DB システムの詳細画面から、「DB システム構成」の「シェイプ」の「編集」をクリックします。
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  2. 「DB システムの編集」画面で、「ハードウェア構成」の「シェイプの変更」を選択します。
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  3. 変更したい ECPU シェイプを選択し、「シェイプの選択」をクリックします。
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  4. 変更内容を確認し、問題なければ「変更の保存」をクリックします。
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  5. シェイプを変更するデータベースは再起動され、 更新中 というステータスに変わります。
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  6. しばらくすると、アクティブ というステータスに変わり、シェイプがECPUに変更されます。
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ECPUからOCPUへの変更について

ADBでは、Autonomous Database を ECPU モデルに変更してみたで述べられている通り、シェイプをECPUからOCPUに変更することはできません。一方で2024年3月現在、弊社で確認したところ、MySQL HeatWave では、ECPU と OCPU の間でシェイプの変更を柔軟に行えます。なお、ECPU から OCPU への変更手順は、上記の OCPU から ECPU への手順と同様です。

まとめ

MySQL HeatWave で新しく導入された ECPU 課金モデルにより、より柔軟なリソース管理が可能となりました。既存の OCPU 課金モデルとの相互変更も可能であり、ワークロードに応じた適切なリソース配分が期待できます。今後は、ECPU と OCPU の実際の性能比較を行いたいと考えています。

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