スマートスタイル TECH BLOG

データベース&クラウド技術情報

MDSの構成変更で起こること 2022年01月版

昨年の12月15日にMySQL Database Service オンライン・ストレージ・リサイズがリリースされました
このリリースにより、MDSインスタンスの再作成を実施することなく、ストレージサイズの拡張が可能になりました
そこで、MDSインスタンスに対するシェイプ変更などの、構成変更を伴う各種操作を行った際に、オンラインで可能なのか、再起動を伴うのか、インスタンスの再作成を伴うのかなど、2022年01月時点の情報をまとめてみたいと思います

各操作の対応表

スタンドアロン構成 高可用性構成 HeatWave
シェイプの変更(OCPU数,メモリ量の変更) × × ×
パラメータの変更(構成の変更) ×
ストレージ・サイズの拡張
スタンドアロン構成<->高可用性構成 × ×
スタンドアロン構成<->HeatWave
高可用性構成<->HeatWave × ×
HeatWaveクラスタノード数の変更
レプリケーション・チャネルの作成 ×

シェイプの変更

下記画像のように、画面上ではインスタンスの再作成無しで変更出来そうになっていますが、検証した環境ではボタンは有効にならず、インスタンスの再作成を行わずにシェイプを変更することは出来ませんでした
シェイプの選択

パラメータの変更(構成の変更)

注意情報に記載されている通り、構成の変更時には再起動を伴います
構成の選択

また、高可用性構成の場合は、パラメータの変更(構成の変更)を行うことは出来ません

ストレージ・サイズの拡張

リリースノートに記載されている通り、ストレージサイズの拡張はオンラインで実行でき、再起動もインスタンスの再作成も必要としません

ただし、01/24(月) 時点で、ストレージ・サイズの拡張がメニューから削除されているため、実施不可となっております
メニュー

スタンドアロン構成<->高可用性構成

高可用性構成へはスタンドアロン・HeatWaveのどちらの構成からも変更することは出来ません
また、逆の高可用性構成からスタンドアロン・HeatWaveのどちらの構成へも変更することは出来ません

スタンドアロン構成<->HeatWave

HeatWave構成へは、スタンドアロン構成のMDS作成時に MySQL.HeatWave.VM.Standard.E3 のように HeatWave 対応のシェイプを選択している場合のみ、HeatWave構成へ変更することが出来ます
それ以外のシェイプを選択している場合は、インスタンスの再作成を実施し、HeatWaveクラスタを構成する必要があります
また、HeatWaveはクラスタ構成を削除することにより、スタンドアロン構成へとすることも可能です

高可用性構成<->HeatWave

高可用性構成はスタンドアロン・HeatWaveのどちらの構成からも変更することは出来ません
逆の高可用性構成から、スタンドアロン・HeatWaveのどちらの構成へも変更することは出来ません

HeatWaveクラスタノード数の変更

HeatWave クラスタのノード数の変更はオンラインで可能ですが、手動でデータをロードし直す必要があります

レプリケーション・チャネルの作成

レプリケーション・チャネルの作成はオンラインで作成可能ですが、高可用性構成の場合はレプリケーション・チャネルを作成することが出来ません

まとめ

オンラインでのストレージ拡張が検証時点(01/17週)では実施可能だったのですが、現時点で実施不可になっており原因は現時点では不明です
ただ、下記のバージョン表記が原因ではないかと考えております
ドキュメントには、 8.0.27-u3-cloud以上 とあるのですが、先日のMySQL 8.0.28 リリースに後のメンテナンス・アップデートで、MDSのバージョンが 8.0.28 になっています
-u3-cloud がバージョンに付いていないために、以上と認識されていないのが原因ではないかと考えており、こちらは次回のメンテナンス・アップデートなどを確認していきたいと思います

ストレージ拡張以外の構成変更に関しては、現時点では再起動もしくはインスタンスの再作成が必要となっておりますし、高可用性構成の場合は後から変更することも出来ませんので、インスタンス作成時のサイジングは重要なポイントとなってくるのではないでしょうか

Return Top