はじめに
昨年5月に東京リージョンがオープンしてから、待ち望んでいた大阪リージョンが、ついに利用出来る様になりました。
こちらがリリースノートです。
早速触ってみたいと思います。
なお、東京リージョンオープン時の弊社ブログはこちらにあるので、ご興味ある方はご覧ください。
大阪リージョン有効化
早速東京リージョンの時と同様の手順で、大阪リージョンをサブスクライブします。
公式ページを見るとAvailability Domainは、やはり東京リージョンと同じで1つだけですね。
※上記表は左から、Region Name、Region Identifier 、Region Location 、Region Key 、Realm Key 、Availability Domainsです。
環境構築
Network(VCN)構築において必要なリソースに関しては、東京リージョンの記事で記載しているため、割愛させて頂きます。
実際のVCN構築手順に関しては、東京リージョンの頃には存在しなかったクイックスタートがあるので、より簡単に作成できる様になっています。
クイックスタートに関してはこちらをご参照ください。
コンピュートインスタンスに関しては、せっかくなので東京リージョンで作成したカスタムイメージを、大阪リージョンでも使用したいと思います。
まず東京リージョンのカスタムイメージをObject Storageにエクスポートします。
そしてアップロードしたオブジェクトのPre-Authenticated Requestを発行し、URLを控えます。
具体的な手順や権限情報については公式ページよりご確認ください。
対象のオブジェクトを大阪リージョンの[Custom Images]の[Import Image]で取り込みます。
イメージサイズによるかと思いますが、大体8GBのイメージでおよそ30分程度でインポートが出来ました。
疎通確認
移動させたカスタムイメージからインスタンスを起動させ、東京リージョンにある既存のインスタンス間とpingで確認してみます。
Public IPを使用
異なるリージョン間の通信では、リモートVCNピアリングを使用して、PrivateIPで接続が出来るのですが、まずはVCNをピアリングせずに、PublicIPを使用した通信を確認してみます。
下記のIPアドレスの状態で、大阪側のインスタンスから東京向けにping実施します。
リージョン | Public IP | Private IP |
---|---|---|
東京 | 158.101.129.192 | 10.0.1.13 |
大阪 | 168.138.47.55 | 10.1.1.3 |
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 |
$ ping 158.101.129.192 -c 10 PING 158.101.129.192 (158.101.129.192) 56(84) bytes of data. 64 bytes from 158.101.129.192: icmp_seq=1 ttl=62 time=7.91 ms 64 bytes from 158.101.129.192: icmp_seq=2 ttl=62 time=7.86 ms 64 bytes from 158.101.129.192: icmp_seq=3 ttl=62 time=7.86 ms 64 bytes from 158.101.129.192: icmp_seq=4 ttl=62 time=7.86 ms 64 bytes from 158.101.129.192: icmp_seq=5 ttl=62 time=7.89 ms 64 bytes from 158.101.129.192: icmp_seq=6 ttl=62 time=7.89 ms 64 bytes from 158.101.129.192: icmp_seq=7 ttl=62 time=7.85 ms 64 bytes from 158.101.129.192: icmp_seq=8 ttl=62 time=7.88 ms 64 bytes from 158.101.129.192: icmp_seq=9 ttl=62 time=7.86 ms 64 bytes from 158.101.129.192: icmp_seq=10 ttl=62 time=7.90 ms --- 158.101.129.192 ping statistics --- 10 packets transmitted, 10 received, 0% packet loss, time 9016ms rtt min/avg/max/mdev = 7.859/7.881/7.916/0.071 ms |
ちゃんと疎通確認できますね。
Private IPを使用
次はリモートVCNピアリングを使用し、Private IPで確認してみます。
大阪側のインスタンスから東京向けにpingを実施します。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 |
$ ping 10.0.1.13 -c 10 PING 10.0.1.13 (10.0.1.13) 56(84) bytes of data. 64 bytes from 10.0.1.13: icmp_seq=1 ttl=62 time=8.27 ms 64 bytes from 10.0.1.13: icmp_seq=2 ttl=62 time=8.23 ms 64 bytes from 10.0.1.13: icmp_seq=3 ttl=62 time=8.23 ms 64 bytes from 10.0.1.13: icmp_seq=4 ttl=62 time=8.22 ms 64 bytes from 10.0.1.13: icmp_seq=5 ttl=62 time=8.22 ms 64 bytes from 10.0.1.13: icmp_seq=6 ttl=62 time=8.24 ms 64 bytes from 10.0.1.13: icmp_seq=7 ttl=62 time=8.27 ms 64 bytes from 10.0.1.13: icmp_seq=8 ttl=62 time=8.24 ms 64 bytes from 10.0.1.13: icmp_seq=9 ttl=62 time=8.26 ms 64 bytes from 10.0.1.13: icmp_seq=10 ttl=62 time=8.21 ms --- 10.0.1.13 ping statistics --- 10 packets transmitted, 10 received, 0% packet loss, time 9011ms rtt min/avg/max/mdev = 8.210/8.241/8.274/0.093 ms |
無事Private IPでも疎通確認が出来ました。
速度的なメリットはないですが、Privateなアクセスが出来るのは嬉しいですね。
まとめ
待ちに待った大阪リージョンが遂にきました。
大阪に拠点を持つお客様の選択肢の1つになるだけにとどまらず、東京リージョンからのDR拠点としても選択の幅が広がったのではないかと思います。
これからも進化を続けるOracle Cloudの動向に注目していきたいと思います。