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はじめに
先日、RDS for Aurora に対して sysbench を使ったベンチマークを実施する機会がありました。
その際、最もハイスペック(≒ 最も高価…)なインスタンスを使用する許可が下りまして、
中々世の中に出ない情報だと思うので、当ブログで公開したいと思います。
環境
使用した環境は以下の通りです。
■ DBサーバ(RDS)
instance type | m4.2xlarge |
---|---|
CPU | 32core vCPU |
MEM | 244GB |
Disk | 汎用SSD |
■ 計測サーバ(EC2)
instance type | db.r3.8xlarge |
---|---|
CPU | 8core vCPU |
MEM | 32GB |
Disk | EBS |
手順
ベンチマークの手順については、弊社がさくらナレッジさんに寄稿させて頂いた
「さくら専用サーバでベンチマークを実施してみた ~ 手順編 ~」という記事と同じものを用いています。
Auroraのパラメータについては、以下の変数以外は全てデフォルトにしています。
- query_cache_type=OFFに変更
→ クエリキャッシュによる高速化を防ぐため - innodb_buffer_pool_size=64Gに変更
→ Auroraの自動設定を防ぎ、MySQLとの設定に合わせるため - performance_schema=ONに変更
→ MySQL5.7以降では有効になるのが標準的のため - back_log=1500に変更
→ sysbencnに同時接続数に耐えるため - max_prepared_stmt_countに変更
→ sysbencnが発行する大量の prepared_statement に耐えるため
結果
ベンチマークの結果は以下のようになりました。
接続数 | TPS | QPS |
---|---|---|
8 | 280.48 | 5609.51 |
16 | 526.98 | 10539.55 |
32 | 689.67 | 13793.40 |
64 | 819.77 | 16395.49 |
128 | 2297.65 | 45952.90 |
512 | 2847.64 | 56952.72 |
※ さくらナレッジ記事で行ったベンチマークと同様に、スコアはテストを2回実施した上の平均値となります
https://knowledge.sakura.ad.jp/10250/
余談
ちなみに、今回のベンチマークにかかった費用を確認したところ、
合計43時間ほどの稼働時間で、320ドル(約35,000円)くらいかかりました…。