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はじめに
Oracle Cloud Infrastructure (以下 OCI) ではブロック・ボリュームのバックアップに、オラクル社が定義したバックアップポリシーが3つ定義されています
オラクル社が定義したポリシ-
ポリシー名 | 増分バックアップ取得タイミング | 増分バックアップ保存期限 | 完全バックアップ取得タイミング | 完全バックアップ保持期限 |
---|---|---|---|---|
ブロンズ | 毎月1日 00:00 AM | 12ヶ月間 | 1月1日 00:00 AM | 5年 |
シルバー | 毎週日曜日と毎月1日 全て 00:00 AM | 毎週日曜日の増分バックアップは4週間、毎月1日の増分バックアップは12ヶ月間 | 1月1日 00:00 AM | 5年 |
ゴールド | 毎日、毎週日曜日と毎月1日 全て 00:00 AM | 毎日の増分バックアップは7日間、毎週日曜日の増分バックアップは4週間、毎月1日の増分バックアップは12ヶ月間 | 1月1日 00:00 AM | 5年 |
保持日数や取得タイミングが固定
オラクル社にて定義されているポリシーは上記のような、保持期限や取得タイミングとなっており、そのままでは任意のタイミングで取得したりすることができません
一般的な企業の基幹システムなどで、土・日は負荷が低いために日曜日の取得でも問題ない場合が多いと思いますが、業種や実行するアプリケーションによっては、それでは困るシチュエーションもあるかと思います
また、バックアップを別リージョンに自動的にコピーすることもできないため、リージョン障害の対策等には使用できませんでした
そのような場合に、 ユーザー定義バックアップ・ポリシー
が役に立つかと思いますので、本記事にて紹介させていただきます
目次
ユーザー定義バックアップ・ポリシーの作成
今回は以下のようなバックアップ・ポリシーを作成してみたいと思います
1. 増分バックアップは毎日 02:00 AM に取得し、7日間保持
2. 完全バックアップは毎月月初の 01:00 AM に取得し、6ヶ月間保持
3. バックアップの別リージョンへ自動コピーを有効
2. 完全バックアップは毎月月初の 01:00 AM に取得し、6ヶ月間保持
3. バックアップの別リージョンへ自動コピーを有効
- ブロック・ストレージメニュー内のバックアップ・ポリシーを選択します
- バックアップ・ポリシーの作成をクリックします
- バックアップ・ポリシーの基本情報を入力します
赤枠で囲んだ、クロス・リージョン・コピーを有効にします
にチェックを入れます
- スケジュールの追加をクリックします
- 増分バックアップのスケジュールを作成します
- 完全バックアップのスケジュールを作成します
- バックアップ・ポリシーの割り当て
今回は新規に作成するブロック・ボリュームにポリシーを設定します
OCI の画面表記に間違いがありますが、赤枠で包まれたバックアップ・ポリシ-の割り当て箇所で、上部の バックアップ・ポリシー はコンパートメントを選択します - 割り当て確認
まとめ
ユーザー定義バックアップ・ポリシーはバックアップ取得間隔や時間、保持期限の変更などに柔軟に対応できるため、利用されているシステムによっては、非常に有益な機能となり得るのではないでしょうか
また、本記事では紹介しきれませんでしたが、 既存のバックアップ・ポリシーから複製して作成 をしたり、 別リージョンへバックアップのコピーの制限 や、必要なIAMポリシー などがございますので、下記マニュアルは一度はご確認いただきますようお願いいたします